2026-07-28

不動産を相続すると、原則として相続登記の義務が生じます。
なかには故人が残した借金などのマイナス財産が心配で、「相続放棄」を検討される方もいらっしゃるでしょう。
実は、先に相続登記をおこなってしまうと、原則として相続放棄ができなくなるリスクがあります。
今回は、そのようなリスクを避けるためにも相続登記と相続放棄の基礎知識を解説していきますので、福岡市東区・福岡市内周辺地域の不動産相続でお困りの方は、ぜひ参考になさってください。
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不動産相続を正しく進めるためには、まず「相続登記」と「相続放棄」という二つの重要な手続きの意味と目的を理解しておくことが欠かせません。
判断を誤ると後の相続手続きに影響が出る可能性もあるため、正しい基礎知識があると安心です。
相続登記とは、亡くなった方が所有していた不動産の名義を相続人へと正式に変更するための、法的に定められた重要な手続きです。
売買や贈与による所有権移転と同様、相続の場合も法務局で「所有権移転登記」をおこなう必要があり、そこではじめて相続人が不動産を正当に管理・処分できるようになります。
2024年4月1日以降、相続によって不動産を取得した相続人は、その取得を知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務付けられました。
そのため期限内での申請手続きを忘れないように注意しましょう。
相続人がプラスの資産(不動産、預貯金など)に関わらず、マイナスの財産(借金、負債など)も含む一切の財産を継承しないという選択肢です。
相続放棄が家庭裁判所に正式に認められると、その相続人は相続人ではなかったとみなされるため、ほかの相続人に相続の権利が移ることになります。
相続放棄を希望する場合、相続開始を知った3か月以内に手続きをする必要があるため、注意が必要です。
仮に3か月の期間を過ぎてしまうと、相続を「承認した」とみなされてしまい、相続放棄を認めてもらうことが極めて難しくなります。
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では、すでに相続放棄を認められた方がいた場合、どのような手続きで相続登記を進めるのでしょうか。
結論として、相続登記の方法自体は通常と大きな違いはありませんが、相続放棄が正式に認められていることを法務局へ示すための追加書類が必須となります。
相続放棄の事実を証明し、他の相続人の持分割合が確定したことを法務局に示すため、通常の申請書類と併せて、「相続放棄申述受理通知書」「相続放棄申述受理証明書」のいずれかの書類の提出が必要となります。
これは家庭裁判所が相続放棄の申述を正式に受理したことを証明する書類となります。
相続放棄申述受理通知書は、相続放棄をおこなった本人が、裁判所から手続き完了時に受け取る書類のため、コピーなどを用意してもらいましょう。
相続放棄申述受理証明書は、相続放棄申述受理通知書が入手できない場合などに家庭裁判所に申請することで発行してもらえます。
正式な手続きをおこない、相続放棄が認められた方は相続登記をする必要がありません。
なぜなら、相続放棄が裁判所に認められると、はじめから相続人ではなかったとみなされ、不動産の名義人になることがないからです。
しかし、注意しなければならないのが、相続登記の義務がなくなっても、不動産を管理する義務が残るという点です。
以下の3つの条件を満たしている場合は管理義務が生じます。
たとえば、実家で同居していた相続人が相続放棄をした場合、その方が建物の窓が割れないように管理する義務は、次の相続人が決まるまで残ります。
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結論として、相続登記をおこなったあとでも「法定相続分による相続登記」の場合に限り相続放棄は可能です。
遺言や遺産分割協議に基づく登記のように、相続人が財産取得の意思を示しておこなう登記では、原則として相続放棄は認められません。
では一体なぜ、法定相続分による相続では相続放棄をすることができるのか解説していきます。
一般的に相続登記は、遺言書の内容、または遺産分割協議の結果をもとにして、不動産を誰が所得するのかが決まった段階で進められます。
この確定した内容で登記をおこなうことは、明確に「財産を取得する意思」を示す処分行為にあたるものです。
処分行為とは、不動産の一部の改築や、売却といった行為を指します。
このような処分行為に該当すると、財産を相続したとみなされるため、相続放棄ができなくなってしまうのです。
一方、遺言書が残されていないケースや、遺産分割協議がまとまらないときには、「法定相続分による相続登記」をおこなうことになります。
この場合は、処分行為には該当しないため、法定相続分による相続登記の場合は、相続放棄をすることができるというわけです。
相続登記をした後に、相続放棄がおこなわれると、放棄した相続人は「初めから相続人ではなかった」とみなされるため、当初の持分割合は法的に存在しなかった扱いになります。
その結果、残された相続人の持分を再計算し、正しい割合に修正するための手続きが必要となります。
この登記内容の修正作業が「持分移転登記」です。
たとえば、兄弟3人がそれぞれ3分の1ずつ法定相続分で登記していた状況を考えましょう。
この状態で長男が相続放棄をすると、長男の持分は相続開始時点から存在しなかったものとして扱われるため、残る2人の相続人が長男の持分を分け、それぞれの持分割合が2分の1へと変わります。
相続放棄をする場合は、速やかに持分の見直しと登記の修正をおこないましょう。
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相続登記と相続放棄は、それぞれ目的が大きく異なるうえ、手続きをおこなう順番を誤ると予期せぬ相続トラブルにつながる可能性があります。
とくに注意すべきなのは、一度相続登記をすると原則として相続放棄ができなくなるという点です。
だからこそ、自己判断せずに専門家へ相談するほうが安心できます。
専門家であれば、相続人構成・財産内容・期限などをふまえて、あなたのケースに最適な進め方をご提案できます。
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